ハワイ島のチャーターならガイド歴24年、キラウエアを知り尽くした和田タイチョーにおまかせ!ハワイ島探検隊の「和田探検隊日誌」

和田タイチョーの日々を綴る和田探検隊日誌

2015年5月12日 (火)

4/23 頃からキラウエア溶岩湖が見えはじめました!

皆さんのんにちは。和田タイチョーです。

今日は皆さんに嬉しいニュースです。
噴火はしているのに、なかなか生身の溶岩を見せてくれなかったキラウエア火山ですが、久しぶりに素晴らしい光景を目にすることができています。

2008年3月より誕生した、ハレマウマウ火口内のオーバールッククレーターですが、夜になると噴煙や壁面を溶岩湖の溶岩が照らし出し、迫力の光景が我々を楽しませてくていました。
しかし生身の溶岩は見えませんでした。プウオオの溶岩流も見えない場所を流れ、陸からは見ることができませんでした。

そんな中、とうとう溶岩湖の液面が、ジャガーミュージアム展望台から見えるようになりました! 液面は上昇を続け、4/27日にはクレーターエッジからわずか2mまで迫り、4/29朝にはとうとうクレーターリッジを超えて、ハレマウマウのクレーターフロアに流れ出しました。

まずは、4/24のツアー中に撮った写真を御覧ください。
写真撮影をしたい方は、どの機材を持ってこようか悩むところだと思います。デジタル一眼の場合は特に望遠レンズは大きく重いため悩みますね。各焦点距離で撮影した写真をアップしますので参考にしてみてください。焦点距離はフルサイズ換算です。

溶岩湖の液面が穏やかな場合(80mmで撮影)
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写真は全てクリックすると大きくなります(無断使用禁止)

同じものを200mmで撮影(これをリミングしたらまずまず迫力出ますね)
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400mmで撮影するとクレーターが画面から少しはみ出す感じです。
これをトリミングするとかなり湖面の詳細な写真になります。ピントと湖面がゆっくり動くため意外と被写体ブレが起きます。シャッタースピードはある程度早めの方が結果が良いです。
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上の写真は非常に穏やかですが、多くの場合バブリングという泡立ち現象が起きます。二日目のカレーを温める際に、表面に膜が張っていますが、やがて鍋の底から熱せられたカレーの水分が蒸発し、蒸気の泡が膜を突き破りブクブクと音を立てて吹き上がりますね。それと同じような事が起きます。ここからの写真はバブリングを中心に撮影しています。

バブリングが起きると迫力が増します。もし観に行った時に穏やかだったら、少し粘ってバブリングが起きるのを待ちましょう。下の写真は上の写真の13分後の写真です。奥で高温のマグマが湧き上がり始めました。
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こうなると人間欲が出てきて、もっと拡大して観たくなります。弊社のツアーでは、バードウォッチング用にNikonのEDレンズを使った大口径フィールドスコープを使い、迫力のバブリングのドアップを眺めて頂いています。また、各自にも広視野の双眼鏡をお配りして、常に迫力のシーンを御覧頂いています。

穏やかな状態から、バブリングが始まる様子を動画で撮りましたので、その変化をお楽しみください。

フィールドスコープのアイピースにスマホやコンパクトデジカメなどを付けて撮影などもしています。下の画像はデジスコーピングで撮影しました。(合算焦点距離 1134mm)
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ここまで温度差(光度差)が出ると、なかなかカメラの露出が難しくなります。溶岩が眩しく光ってディテールが写っていない上の写真でさえ、露出補正は-2段にしています。

より望遠で画面いっぱいに明るい部分を入れると、露出面では楽になりますが動きが早く被写体ブレやカメラブレが出ますので、しっかりとした三脚が必要になります。下の写真は合算焦点距離2430mmで撮影しました。露出補正は-1.3です。
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この後バブリングは目視で18m程度に広がりました。下の画面の中に電車一両ははみ出すけど、アメリアの大型トレーラーはスッポリ入るという感じでしょうか。画面からはみ出したため、焦点距離をふたたび1134mmにして撮影しました。
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液面の上昇に伴い、クレーター壁面は加熱されて膨張収縮を繰り返します。膨張によりひずみが生じて、岩は割れて猟銃を撃ったような音が響きます。肉眼ではなかなか気付きませんが、望遠鏡で眺めていると頻繁に壁面の小規模な崩落が起きていることがわかります。下の動画にも小さな壁面崩落が何度も写っています。

4/29の深夜2時にコナを出発し、早朝4時過ぎからたっぷり溶岩湖を観察しました。
日没後の混雑は尋常ではありませんが、早朝は場所も空いていますし、じっくりと観察や撮影ができます。帰ってから眠くなりますが。

クレーター内で2ヶ所から激しくバブリングしていました。
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この日はクレーターリムを溶岩が超えて、ハレマウマウのクレーターフロアに溢れだしていました。丸いクレーターの外に大量のパホエホエ溶岩が流れているのが見えます。
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辺りはかなり明るくなりました。霧雨に悩まされて、思い描いたクリアーな写真はとれませんでした。でも、鳥のさえずりの中でこの光景を見るのはちょっと新鮮でした。
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5/8の朝には、とうとう溶岩湖のレベルがハレマウマウのクレーターフロアより8mも高くなり、ハレマウマウクレーターフロアのかなりの部分を覆ってしまいました。
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昼間でも溶岩は良く見えています。やはり美しさでは夜ですが、夜まで滞在できない方には朗報ですね。以前は昼間は白い煙しか見えませんでしたからね。

昼と夜の見え味の違いがわかるように、同じ日の昼と夜の動画をお見せしますので、参考にしてみてください。では、昼間の動画をご覧ください。

こちらは夜の動画です。

以上、参考になれば幸いです。
今後のキラウエア火山情報は追ってアップしていきます。

最後に、日本では多くの活火山で活動が活発になっております。箱根火山周辺はGWに発生したこともあり、観光業に痛手となったと聞いています。箱根でも安全な場所と危険な場所があります。立ち入りが規制されている場所には近づかないと言う事は大切ですが、安全な場所までひとくくりにしてしまうのは、地域の方々にとって死活問題となります。ネットの噂などではない、正しい情報を調べることが重要です。

残念ながらニュースや新聞でさえ脚色されて大げさに騒ぐ場合もあります。ハワイ島は昨年そのような心ない報道により、観光客が減った経験があります。同じような風評被害が箱根などで起きないことを祈ります。

もちろん今回のキラウエアの変化が、観光客や住民にとって大きな脅威になることはありません。危険な場所は入れなくなりますので、立ち入りが認められている場所は安全に観光できます。1912年に全米初の火山観測所ができて以来、100年以上継続観測をしている火山です。爆発噴火を極めて起こしにくいという特異な噴火様式(キラウエア式、ハワイ式噴火)と膨大なデーターに基づく危険予知が進んでいる火山です。

日本の皆さんが安全に火山を楽しめるように、正しい情報を集め万全の体制でディープにご案内するがアイナヌイの火山ツアーです。ハワイ島に来る全ての観光客が、他ではなかなか観ることができない光景を楽しめることを祈っています。

Aloha!

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2015年1月14日 (水)

キラウエア火山最新情報1/14/2015

超、超、超久しぶりの投稿です。

書き出すと長~い文になってしまうという悪い癖。この癖のせいですっかり遠のいてしまいました。Face Bookだと短い投稿になるので、ついFBで情報発信してしまいましたが、2015年はもう少しブログもまじめにやらないと改心し、今回投稿する事にしました。

2014年は御嶽山の水蒸気爆発という惨事があり、日本では火山は危険で恐ろしいという事が広く浸透したのではないでしょうか。

その後にキラウエア火山の溶岩流が、パホアという街に迫っているというニュースが大々的に流れました。ニュースの内容は家が焼かれたり、道路が燃えたりする映像とともに、キラウエアで特別な噴火が起きているような報道が殆どでした。視聴者側も御嶽山の悲劇が頭をよぎり、火山=危険という方程式が出来上がっており、キラウエアも同様に捉えてしまったのではないでしょうか。

火山は危険という常識は正解です。世界中の火山は噴火や噴気によって人名を奪いかねない危険な存在です。キラウエアも過去に犠牲者も出しています。しかし、キラウエア火山は他の世界中の火山とは大きく違い、非常に特徴的な噴火様式を持っています。

正直ハワイ島は風評被害が出ており、行き先の変更やツアーのキャンセルの話しもちらほら出ています。弊社は直接キャンセルは出ておりませんが、問い合わせや不安の声は多くはないですが頂きました。

キラウエア火山の現状を知って頂ければ、そのような過度な不安を抱かずに、ハワイ島やキラウエア火山に行き、素晴らしい大自然からの恩恵を受けることができると思います。

メインのキラウエアカルデラは長径4.5km以上、短径3.25kmほどありますが、その中に直径915m程のハレマウマウ火口があります。更にその中に長径210m、短径160m程のオーバールックベントが口を開けて、二酸化硫黄だけでも毎日5000t以上を出しています。その直下50m~35m程下にドーム球場ほどの大きさの溶岩湖があり、その輝きで噴煙が日没後にあたりが暗くなるとオレンジ色に染まります。

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昼間のキラウエアカルデラ 2015年1月  ※写真は全てクリックすると大きくなります。

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夜のキラウエアカルデラ 2015年1月

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夜のハレマウマウ火口オーバールックベント 2015年1月

この直下に直径4000mを越えるマグマ溜りがあるといわれています。マグマ溜りの上のメインのカルデラ内と、そこから南西リフトゾーン、南東に伸び急に東に曲がるイーストリフトゾーンという噴火帯があります。メインのカルデラでは1982年に1日噴火したのを最後に、溶岩流の噴出はありませんが、溶けた溶岩でできた湖、溶岩湖があります。絶え間無く地下から熱いマグマが上昇し、上部で冷やされ沈んでいくという熱対流により、溶岩湖の表面は固まらずにいます。ちょうど深い湖(本栖湖など)が凍結しないのと同じ理由ですね。

イーストリフトゾーンでは1960年代後半から1970年代にかけて度々噴火を繰り返してきましたが、1983年の1月3日からナパウクレーターからカラルアにかけて割れ目噴火で始まりました。その年の6月から現在のプウオオ付近で噴火が始まりました。それからチェーンオブクレーターズロードが次々と焼かれ寸断し、1990年にはカラパナの街がほぼ消失しました。チェーンオブクレーターズロードは15km以上に渡り埋まってしまいました。

1983年からほぼ毎日溶岩を出し続け現在に至っています。キラウエアは他の地域の火山と比べ、極めて爆発を起こしにくい火山と言われています。多くの火山はハワイのマグマよりも二酸化珪素の量が多く、これがマグマの粘性を高くします。この二酸化珪素(SiO2)の量で溶岩の種類を別けています。45%~52%が玄武岩(キラウエアは48%)で、53%~63%が安山岩、63%~70%がデイサイト、70%を越えると流紋岩になります。

このSiO2の量で噴火の様式も変わります。もちろん他の様々な条件もありますが。
SiO2が少ないほど流動性が高く、噴火は比較的穏やかです。SiO2が多いと爆発的な噴火や火砕流などの一瞬で人命が奪われるタイプの噴火を起こしやすくなります。

ハワイは極めてSiO2が少ない為、多くの場合マグマの圧力で山が膨張し、ゴムと違い伸びる事ができない岩石は地割れを起こし、その1km前後の地割れから一斉に溶岩を数十メートルほど吹き上げる割れ目噴火から始まることが多いです。

その後高く吹き上げる溶岩噴泉を起こしたり、割れ目が収束して行き一箇所からドロドロと静かに溶岩を流しだす噴火へと移行していきます。
1983年から噴火しているプウオオ火口は長い間ドロドロと溶岩を出す噴火を続けています。メインのカルデラから直線距離で20kmほど東にプウオオがあります。

通常はプウオオ付近の地形は南東に傾斜している為、溶岩流は南東方向に流れます。その方向は基本的に火山国立公園の敷地なので、誰の家も焼かずに観光客が目の前で溶岩を観る事ができます。プウオオは火山国立公園の境界ギリギリの位置なので、より北東に流れた溶岩はカラパナ地区やロイヤルガーデンの住宅地を焼きましたが、多くの場合は災害とはならずに多くの観光客を喜ばせてきました。

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ハワイ火山国立公園 オーシャンエントリー 2006年

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カラパナ オーシャンエントリー水蒸気爆発 2008年

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火山国立公園 スカイライト(溶岩洞窟の天井の穴)2006年

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カラパナ オーシャンエントリと溶岩流 2010年

上の写真はすべてツアー中に私が撮影した写真です。この様な光景を観光客が安全に見学できるのがキラウエア火山の特徴です。(現在は残寝ながら観ることはできません)

溶岩噴泉が上がっても貿易風の影響で風向きがほぼ一定のハワイ島では、風上側はガスも噴石の被害も驚くほどありません。伊豆大島の三原山の溶岩が比較的キラウエアの溶岩と似ていますが、三原はマグマの中のガスが多く、溶岩噴泉+爆発が伴う為に四方八方に飛んでしまいます。風上でも熱い溶岩が飛び散ります。

キラウエアは溶岩流も山の傾斜が驚くほど緩い為、溶岩流に飲み込まれるということも考えにくいです。

キラウエアを安全にガイドできるもう一つの一因は、1912年に全米初の火山観測所が現在のボルケーノハウスの場所にできました。つまり100年以上もの間、火山学者たちはキラウエアとマウナロアを観測し続けてきたのです。しかもキラウエアは噴火の頻度が高く、長く噴火する事も多いため、膨大なデータが蓄積され、両火山ではほぼ噴火前のシグナルなどがわかっています。人間が最も詳しく知る火山がキラウエアなのです。

現在の噴火も32年間の長い噴火の歴史の中でも穏やかな方です。特別な噴火をしたわけではないのです。毎日続いてきた日常的な噴火をしているに過ぎません。

なぜ日本のマスコミが大騒ぎしたかといえば、たまたま流れる方向が悪く、街に向かってしまったという事です。パホアのハイウェイが焼かれると、その先に住む数千人の人たちが出入りできなくなるという事で、大きな問題になっています。対象住民にとっては本当に深刻な問題です。しかし、観光客の方の安全を脅かすような災害ではないのです。

私は日本の民放某テレビ局のニュース班から電話取材を受けました。風評被害を受けていると思うので、それを払拭するような内容の報道をしたいとの事で受けましたが、実際のオンエアーを観たら、街に流れ込む溶岩の動画と 「迫り来る溶岩!住民たちの不安はつのる」みたいな内容で、私の話も数秒間で全く払拭できませんでした。

NHKは観光客への影響は無いとの事ですときちんと言っていました。多くのニュースが残念ながら真実を伝えていませんでした。ニュースという性質上、数字が取れるかとかインパクトがあるかなど、バラエティー番組のような感覚で報道しないで欲しいと強く思いました。

私もこの仕事を25年以上していますが、L.A.時代に湾岸戦争が有り、戦争当事国に遊びに行くのは不謹慎みたいな報道が多く、キャンセル続出し大打撃を受けました。アメリカは戦争中も人の庭先で戦争をするので、市民生活は景気が悪いな~ぐらいで、ゴルフをしたり旅行に行ったり、極めて普段通りです。全く不謹慎ではないのです。9.11のテロもアフガニスタン、イラクの時も、サーズの時も大打撃を受けました。消費税8%になった時も皆がお金を使わなくなるような誘導的とも思える報道でした。景気を上げなくては、消費を増やさなければいけない時に一方的に節約モードに入る人ばかりを出す。あの時期に「関係ないね、今まで通りに使うよ」という人もたくさんいたと思いますがなぜかそういう意見の人はニュースに出てこない。ちょっと愚痴になってしまいましたが、マスコミは非常に影響力が大きいということを胸に刻んで、中立の立場で真実を伝えて欲しいと思います。

また長くなってしまいましたので、今回はこの辺で終わりまして、また実際の溶岩流の位置なども報告できればと思います。では、明日ツアーなのでおやすみなさい。

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2012年10月19日 (金)

キラウエア火山 溶岩情報 10/2012

皆さん、お久しぶりです。
すっかりブログの更新から遠ざかってしましまいた。

今日は久しぶりに最近のキラウエア火山の状況をご報告いたします。

まず、メインのハレマウマウ火口ですが、大きな変化はありませんが、日々変化を繰り返しております。

10/1にハレマウマウの傾斜計がインフレーション(山が膨張)し始め、数値は緩やかですが10/9の夜までインフレーションし続けました。その結果ハレマウマウ火口内のニューベント内の溶岩湖の液面が上昇しました。

内部の南側の深さ約50mにインナーリッジという出っ張りがあり、通常はインナーリッジよりも深い位置に液面があります。ところがこの8日間に及ぶ緩やかなインフレーションで液面がインナーリッジを何度か超えました。

そして10/9の夜から約一日デフレーションを起こし、液面は下がり(とは言ってもまだ高め)ました。10/10の夜には再びインフレーションに転じ、また液面が上昇しました。

以下の写真2枚が過去のハレマウマウ火口のベント内の溶岩湖の上昇下降の写真です。

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USGS HVO写真使用 3/5/2011 15:25(写真は全てクリックすると大きくなります)

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USGS HVO写真使用 3/5/2011 15:45

このように溶岩湖の液面はマグマの圧力などで上下しています。2枚目の写真名はインナーリッジをほぼ隠しています。

そしてこれが今日のHVOの写真です。上の二枚と比べてかなり液面が高い事が分かります。
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USGS HVOの写真使用 10/18/2012 22:24

この液面上昇に伴い、ベントの内部は上部まで温度が上昇し、熱膨張により岩に大きな力が掛かりました。その力で岩が割れ、大きな銃声のような音がしています。ジャガーミュージアムからも音がはっきりと聞こえます。

インナーリッジの上部から大量のガスを出していますが、溶岩が上昇してガスのベントを塞いでしまうと、ガスが一時的に極端に少なくなります。その後液面が下がるとガスのベントが露出して、ガスの濃度が上昇します。

10/7の夜から10/8の朝にかけてベントの一部も崩れたようで、大きくなっているようです。下の写真が10/8に私がジャガーミュージアムから撮った写真です。風が無く煙が真上に昇っていますが、なかなか明るく光っていました。

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プウオオから出た溶岩今どうなっているのでしょう?何度も進退を繰り返しながら、未だに海まで到達していません。オーシャンエントリーは、このままの勢いではもう少しかかりそうです。現時はパリ(崖)を下り、海岸線の平地に流れています。

パリの溶岩は暗くなっても見えても点状にオレンジ色の溶岩がポツンと光る程度。国立公園側のエンドオブロード周辺からの写真です。

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10/5/2012 18:15

この写真は弊社の秘密兵器のフィールドスコープにデジカメをセットして超望遠撮影しています。焦点距離は35mm換算値で2430mmになります。それを持ってしてもこの程度。

では、カラパナから観たらどうなるのか?これを確かめに、休みの日の夕方に家族で行ってきました。結果は正直ガッカリでした。

まず、駐車場から約10分歩いてビューイングエリアに到着。パリは見えますがパリの付け根と平地の部分が全く見えません。しかも、ビューイングエリアの溶岩の上は、暗くなると閉鎖されて道路まで下りなくてはいけません。ますます角度的に見えない。では、写真をご覧ください。

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10/16/2012 18:37

上の写真は国立公園側から撮影した機材と同じです。どちらから観ても遠い。カラパナの地元の人がやっているハイキングツアーも聞いてみましたが、現在5時間半のハイキングだそうです。15:30、16:30の2回と書いてありました。これはかなり歩きに自信のある人じゃないと行けない距離です。私は慣れていますが5時間以上は歩きたくないです。

肉眼で観たら本当に点です。結論としてはカラパナまで退屈なドライブをして行く価値は無いというのが率直な気持ちです。ハレマウマウ火口が非常に素晴らしい状態なので、弊社のツアーは大きな変化が無い限り、国立公園内でたっぷりと楽しむということになりそうです。

では、また大きな変化がありましたらお知らせいたします。
Aloha~!

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2012年3月13日 (火)

アイナヌイアドベンチャーズ 火山、溶岩情報 3/12/2012

今日は不定期に行っているアイナヌイアドベンチャーズのキラウエア火山の近況報告をします。長い間、プウオオから流れ出た溶岩は、我々が観る事のできない山の上のなだらかな斜面で進退を繰り返してきました。

現在の溶岩流はかつての住宅地“ロイヤルガーデン”を流れ、海岸線の緩斜面に到達し、今日現在海まで距離は約2kmです。もうすぐオーシャンエントリーが出来そうですが、3/11~12にかけて山の傾斜角がほぼ5マイクロラジアン デフレーションしました。山の傾斜角が下がったということは、山が膨張から収縮に転じた事になり、これはマグマの圧力が弱まったという事になります。そうなると溶岩の出に影響を及ぼします。経験上4マイクロラジアン程度落ち込むと、噴出量が若干減少する事が多いと思います。

今回も基準値からマイナス3、デフレーションに転じたときからみてマイナス5ですので、影響のある数字だと思われます。溶岩流の進みは足踏み状態、または固まり若干後退するかもしれません。しかし、チューブが上流まで固まってしまう事はないと思いますので、また溶岩の量が増えれば進んでくると思いますので、いずれにしても近い将来オーシャンエントリーが出来る公算は高いです。(1マイクロラジアン=100万分の1度)

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上記の表はUSGSのHawaiian Volcano Observatory のWEBからお借りしました。

これは同時にメインの火口ハレマウマウ火口の溶岩湖のレベルも下がるということです。明るさは必ずしも暗くなるとは限りませんが、液面が下がると溶岩湖の表面積が小さくなることは確かです。そうなってもマグマの対流が激しければ明るく光るのですがどうでしょう。

現在の溶岩がどの辺りにいるかを示した地図も貼っておきますので参考にしてください。こちらもUSGSのHVOの資料です。

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赤い線で描いてあるのが現在の溶岩流の位置です。赤い線の一番左の流れが最後のロイヤルガーデンの生き残りのジャックさんの家を飲み込んだ溶岩流です。大きく分けてイーストローブ、ウェストローブの二つの流れになります。イーストローブは表面のブレイクも少なく、ウェストローブのほうが見応えがあります。

パリに現れた溶岩ですが、炭火のように転々と見えていたのですが、3/5からサーフェイスフローが活発になり、良い状態が続いています。

では、3/5のPali(崖)の溶岩の写真をご覧ください。とにかく遠いので、普通のカメラではなかなか写りません。

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これは焦点距離10mm(フルサイズ換算で27mm)の広角レンズで撮りました。遠くのパリに溶岩が流れていますがわからないですね。(写真は全てクリックすると拡大します)

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これが焦点距離30mm(フルサイズ換算81mm)の中望遠レンズで撮りました。肉眼で見るよりも少し大きく見える感じです。多くの観光客の方は双眼鏡も望遠鏡も持っていないので、このような見え方で見学しています。

ちなみに今まで重たい一眼レフのデジカメを持って行っていたのですが、この度バードウォッチング用にミラーレスのレンズ交換式のカメラを購入しました。

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フィールドスコープとの相性が良いので、鳥の写真をツアーでお客様に撮っていただくように購入しました。スコープとカメラをつなぐブラケットを日本に注文していますが、まだ届いていないので手持ちでスコープに合わせて今回は使用しました。

では、アイナヌイの高性能Nikon社製フィールドスコープで眺めるとどうなるでしょう。

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同じ場所から撮ったとは思えない倍率ですね。スコープの30~75倍のズームアイピースにカメラを合わせて撮影するコリメート法という方法で撮りました。カメラのレンズは10~30mmのズームで25mmの焦点距離で撮影しました。溶岩流の最下部でアア溶岩が斜面をコロコロ転がるのがはっきりと見えました。

動画はこちら

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これはカメラのレンズを28mmにズームして倍率を上げて撮りました。辺りも薄暗くなってきたので手振れの限界を超え少しブレています。眼視ではかなり鮮明に見えます。アア溶岩が落石というか雪崩のように崩れだし、なかなかの迫力がありました。

動画はこちら

予断ですがこの日は日没後に高い雲が染まりきれいでした。

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低い雲は下から太陽の光は当たりませんが、高い雲だけ太陽光が雲の下を照らします。

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海も淡い色に染まりました。

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夜のハレマウマウ火口は霧が良い具合に出て幻想的でした。このカメラ、ハイライトが白飛びしやすいのが難点。小さくて便利ですが、やはり写りはそれなりです。ちゃんと撮りたい時には重くても一眼レフを持って行かなくちゃダメみたいです。でも、雰囲気は伝わりますでしょ。月夜の晩は火山見学はなかなかGoodですよ。

3/6はこんな感じでした。

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この日は主にパホエホエ溶岩で、滝のように流れていました。フィールドスコープのアイピースを30倍にして、全体の様子が写るように撮りました。カメラのレンズは18mmで撮影。

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この日もなかなかの見え味でした。眼視では75倍まで倍率を上げて観て頂きました。倍率を75倍に上げると溶岩の表面が所々冷えて黒くなり、それらの模様が動いているのがわかり、ドロドロと流れているということが実感できます。やはり赤く見えるだけでなく、動きがあると見ていてワクワクします。

2日おいて3/9にまた行きましたが、まだ流れは良い状態でした。しかし、この日は小さなお子さんの参加という事もあり、溶岩の場所に到着したのが少し遅く、写真を撮るには暗くなりすぎてしまいました。超ブレブレの写真になりますが一応こんな雰囲気だったという事で貼っておきますね。

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右上のほうにも溶岩がいますが、これが東側の流れになります。表面のブレイクは少なめです。

キラウエアのサミットが5マイクロラジアン落ちましたが、プウオオ噴火口は1.5ほどしか落ちていません。これが今後数日の溶岩の出にどのように影響するかわかりませんが、HVOはサーフェイスフローは弱まると予想しています。

また大きな変化があったら報告します。良い状態が続いてくれるとイイですね。
では、また・・・Aloha~!

和田タイチョー

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2012年1月12日 (木)

アイナヌイアドベンチャーズ 火山、溶岩情報 1/12/2012

ここ最近の溶岩の状態ですが、噴火は続いていますがちょっとおとなしいですね。噴火場所は変わらずプウオオ火口内と側斜面からラバチューブ(溶岩洞窟)内を流れ、ウエストカイリイリという名のオーシャンエントリーで海に注いでいます。

私が以前ブログでご紹介した時とは変わり、サーフェイスフロー(地表面の溶岩流)もほとんど無くなり、自らが作ったラバチューブ内を溶岩が流れてるためほとんど見えなくなっています。

また、オーシャンエントリーはかなりの広範囲にわたって広がってしまい、全体的に小さく弱い流れが無数に分岐して流れている状態です。この全量が一箇所に集約されれば見応えがあるかもしれませんが、広がっているため派手に流れている場所は無さそうです。

少なくとも私がハイキングしたときとは違い、遠くからでは確認する事は困難だと思います。ボートで海から見るツアーも復活しましたが、もしかしたら見られる可能性があるかもしれません。あとはヘリですが、プウオオから3.5km程の所でサーフェイスフローが確認されているようです。これはパリ(崖)の上になるので、陸からは見ることは不可能ですがヘリなら見えるかもしれません。

ただ、このブレイクしている場所が下流側に移動してくれば陸路から見ることが出来るようになるかもしれません。表面の新しい流れは、ある程度の噴火量が持続すれば下流側に移動してきますが、溶岩の量が減った場合は新しい流れの先端部のブレイクが止まり固まってしまう事も考えられます。

今噴火した溶岩はチューブ内の流れ(地下の流れ)と新たなブレイクをした所から、先端部をブレイクしながら流れるサーフェイスフローの2つになりますが、なんとか溶岩をたくさんあふれ出し、パリをドバドバ流れる溶岩流やハイキングできる場所にブレイクした溶岩が見えるようになるといいのですが。

今は目の前で赤い溶岩が見られるという期待は少し抑えて、見れないかもしれないと思っていろいろなプランを考えて見学に行く事をオススメします。溶岩は1日で大きく変化しますので、情報は常にアップデートなもので望まないとチャンスを逃してしまいますので、一週間前の情報は参考にはなるけどあてにはならないという事を肝に銘じて出掛けましょう。毎日チェックを入れておきましょう。昨日まで無理だと思っていたら、当日見えたということも過去に多々ありましたので。

http://volcanoes.usgs.gov/hvo/activity/kilaueastatus.php

このサイトで毎日状況をアップデートしています。参考にしてみてください。

では、また大きな変化がありましたらお知らせいたします。

和田タイチョー

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2011年12月17日 (土)

12/15に新しいオーシャンエントリーまで歩きました。

先日、当ブログで一報を入れた12/13/2011に誕生した新しいオーシャンエントリーまで歩いてきましたので、その詳細をご報告します。

キラエウアで溶岩を見たいという人には、本当にヤキモキした長い沈黙でした。カラパナで溶岩流やオーシャンエントリーを最後に見学できたのが2011年の1月でした。ペレからのクリスマスプレゼントという感じでしょうか。

国立公園のチェーンオブクレーターズロードを終点まで行き、そこからハイキングです。かなりの距離になりそうなので、歩くかどうかは決めていかず、一応歩く用意だけはしていきました。チェーンオブクレーターズロードのヘアピンカーブの1/2マイル位手前に、一ヶ所オーシャンエントリーがよく見える場所があるのですが、そこから見た印象は「メチャ遠い!」でした。

よく見えるところまで行こうかなと思い歩き始めたのですが、溶岩の上を歩いていたらタイチョーの心に火が入ってしまい「行っちゃうぞ~!」に変わって老体に鞭を打って行って来ました。

iPhoneのGPSNaviのアプリをスタートし歩き始めたのが13:20。レンジャーステーションから800m舗装路を歩きます。(写真は全てクリックすると大きくなります)
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遠くの崖には溶岩が流れキプカ(燃え残った森やブッシュ)を焼きながら流れる溶岩も見えました。これは夜望遠鏡で眺めるのがベストでしょう。昼間はオレンジ色の溶岩が見える日と見えない日があると思います。
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2003年4月の溶岩流で道路は終わりです。ここからひたすら溶岩の上を歩きます。トイレも水の補給所もありません。全くの大自然の中に飛び込みます。
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歩いてすぐに燃え残った標識が出てきます。この標識はこげた標識だったのですが、ある日無くなっていました。心無い人が盗んだのかわかりませんが、しばらくすると国立公園が新しい標識を付けたようです。たしかオリジナルはNo Parking の標識だったと思います。
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その先にもSpeed Limit の標識もありましたが、それも支柱のみになってしまいました。ここからは数年前に立てられたビーコンを目印に歩きます。確か6本だと思います。ちなみにこれは2本目です。なぜか一本目が3、二本目が5とナンバーがふってありました。
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6番目の(最後の)ビーコンはかなり内陸になるので、これに限っては位置だけ確認し、ビーコンに近づかずに今までの海までの距離感で歩きます。慣れない人は海に近づきすぎるといつの間にかデルタに入り込んでしまう事もありますし、海沿いは地形の起伏があり歩きづらいことが多いので気をつけましょう。
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基本的にビーコンはよく見えるように少し小高い場所に立てられていますので、ビーコンの近くのフラットな所を歩きましょう。律儀にビーコンまで歩くと上り下りをしないといけませんので。

最後のビーコンを越えると後は石を積んだ目印があります。でもそこまで来たらオーシャンエントリーの蒸気を目指して歩く感じです。ビーコンの終わりからまだこんなに遠いです。
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ここまで歩くとパリ(崖)の溶岩流もかなりよく見えてきます。双眼鏡で覗くと迫力ありました。こんな感じ。
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途中いろいろなタイプのパーホエホエ溶岩がありますが、このタイプはなるべく歩くのを避けてください。この布をぐしゃぐしゃにしたような大きな折り目の付いたタイプは薄く固まり、中身が空っぽの所があり、踏むとパリンと割れて転んだりします。割れた所は非常にシャープで手をつくとザックリと切ってしまいます。
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ビーコンからオーシャンエントリーまで45分かかりました。行きは休憩も入れて平均時速3.9kmでした。歩き始めて2時間でした。私は溶岩の上を歩く時にルート選びや足を乗せる場所など慣れているので普通の人は2時間半程度見ておけば着くと思います。まず私が目にしたのはサーフェイスフローでした。
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ここから海沿いに20mほど歩き際まで行くとオーシャンエントリーがよく見えました。ここで気をつけなくてはいけないのはFumeという煙です。この煙は主に蒸気ですが、溶岩と水か反応した刺激性の強い硫黄酸化物が含まれます。目、鼻、のどの痛みを伴います。喘息の人には命取りになりますので絶対に行かないように。
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ボタボタと垂れている感じです。温度はハワイにしては若干低めのようです。大きな流れに分けると3本のようです。手前の2本で1本、その奥、そして煙の奥に離れて1本。
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ハワイ火山観測所の12/13のオーシャンエントリー写真

12/13の火山観測所の写真で滝のように垂れているのは私が撮った写真ですでにほぼ表面は固まっている手前のフローです。一つ前の写真の人がいるすぐ先に新しい溶岩が固まっていますね。その部分が13日の写真では滝のようになっています。この部分は表面はほぼ固まっていますが、中はチューブ状になりデルタをつくり海に注いでいます。

火山観測所の写真にはクリフの上に一つ大きなこぶがありますが、私の写真にはこぶが二つに増えています。刻一刻と変わっていきますので、今日、明日と同じ日はありません。

新しいオーシャンエントリーができてしばらくすると、クリフを流れ落ちる溶岩の表面が固まり、赤い溶岩が見えなくなる可能性が高まります。デルタから波打ち際に溶岩がチラッと見えるという状態になる事が多いです。そうなるとあまり見栄えがしなくなるので、できればできて間もない時に行くのが良いんです。

今後はこの崖が新しい溶岩で徐々になだらかになり、表面の流れは見えにくくなると思いますが、後ろからはこの流れ以外に新しいサーフェイスフローがいますので、このまま海に流れ込めば、しばらくは良い眺めが期待できるかもしれません。

わ~!と喜んでいたら、実に不愉快な光景が・・・・・
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この壮大な自然の営みの中で、よくもまぁこんな真似ができるもんだ。このプラスティックは雨で解けて流れるのか?それとも誰かが掃除しに来てくれるのか?こんな事をする人間は自然の中に入ってこないで欲しいものです。もちろん町にもいらないけど。これがどういうことなのか理解できないのだろうか。これが海に落ちればイルカやウミガメなどが誤飲して命を落とすことにもなりかねない。こんな軽いもの持って帰れ!!!

いつもハイキングでごみを拾って帰る羽目になる。フアラライの割れ目噴火のハイクではでかいガロンの瓶をリュックに入れて帰る羽目になり重かった。今はまだ歩く人も少ないが、溶岩がもっと近い時には多くの人が歩き、トレイルにはチューイングガムが白く黒い溶岩の上に転々と落ちていたりする。タバコも腹が立つ。私が神なら絶対に天罰をくだすのだが。

気を取り直して、オーシャンエントリーの約60m内陸のサーフェイスフローの写真です。
新しい溶岩が古い溶岩を埋めていき、パイの生地のように数万枚、数十万枚の層を積み重ねていき、巨大なハワイ島になった。
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流れ出た溶岩は、凝固点の最も高いシリカから固まり始めます。温度が下がり粘度が増した表面はしわを寄せながら固まり、見事なRopy Lava(縄状溶岩)が生まれます。この時まだ鉄は解けた状態です。鉄の融点をはるかに下回る温度ですが、鉄は不純物が入ると融点が下がるので、このような状態でもまだ固まっていません。Wad_3030

布団の隙間からコタツの中が見えているようでした。赤外線~!
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ドロ~っとマラサダからクリームが出るような感じ。時々Texでポンプでクリーム充填するときに、明らかに一回多くポンプしたでしょ!っていう、圧力でドバドバあふれ出すヤツあるんですよね。
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あちこちでブレイクしていました。これが暗くなると、メチャきれいなんですよね。この状態だと夜はそこらじゅう真っ赤ですよ。よく見ると画面の中央より少し左上のカーブを描いて流れている縄状溶岩地帯は夜きれいだと思います。しわの一本一本が赤と黒のストライプになります。夜までいたかったけど、体力的に限界なのでトワイライトが残る時間に帰り着こうと4時に帰路につきました。
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帰りはさすがに2時間では帰れませんでした。4時に出発して4時05分に一回目の休憩しました(だったらもう少し休んでから出発しろって・・・その通り) 溶岩の熱で汗をかきすぎ、すっかり脱水症状になってしまい、ふくらはぎを攣りそうになりましたので、甘いものでも食べながら休みました。

妻が用意してくれたお菓子袋をあさっていたらようかんが出てきました。まさか妻のおやじギャグ? 溶岩の上でようかん食う!? みたいなぁ? まさか。
とりあえずうまかったです。その後脱水のせいかちょっと気持ち悪くなり、ますます水が飲めなくなりしんどかった。足裏のマメにも悩まされました。
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一部画像にお見苦しい点があったことをお詫びいたします。
体硬くて足の裏撮るの大変だった。これが限界の角度です。

最後にもし行ってみようと思った方へのアドバスです。

★晴れたらとにかく暑いです。草木の無い溶岩地帯は太陽からの輻射熱で地表が暖まるため、風は吹きますが気温が高めです。多目の飲料水を持参してください。最低2L。私は汗かきなので500mlのボトルを6本持っていきました。4本飲みましたが軽い脱水。

★明るい時間に帰るつもりでも、自然の中では何が起こるかわかりません。フラッシュライトを一人1本持参してください。夜まで滞在する場合は必ずスペアーのフラッシュライトを持参してください。最低でも代えのバッテリーは持参の事。

★タフな地面ですから、やわな靴では持ちません。丈夫で厚底な履き慣れたハイキングシューズで行っててください。

★お菓子などある程度カロリーの高い食べ物を携帯し、時々補給してください。

★天気が変わりやすいので帰りが夜になる場合はポンチョやレインウェアを持参してください。夜は体温が奪われ、かなり冷える事もありますので、ぬれると体力を奪われます。

★転ぶと必ず怪我をしますので手袋。これはかなり重要ですよ。

★5時間以上トイレがありませんので、出発前に必ず済ませましょう。

★ゴミは絶対に持ち帰ってください。火山はゴミ箱ではありません。神聖な大地です。

国立公園のページをリンクしておきます。

ハワイ火山国立公園 噴火情報

先ほどGPSのトラックを確認していたら、見学も入れて4時間45分ぐらいでした。もう少し長く観ていたかったのですが、日没の時間が迫ってたので早めに帰りました。国立公園のページには5時間半と書いてあります。このぐらいみたほうが良いと思います。

また何か大きな変化がありましたらご報告しますね。Aloha~!

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2011年12月14日 (水)

NEW オーシャンエントリー誕生!

12/13更新のハワイ火山観測所のアップデートでオーシャンエントリーが報告されています。

場所はというとあまりよろしくない場所ですね。カラパナからも国立公園側からも遠い場所で、ちょうど両端から半分ぐらいの場所です。国立公園内にできましたので、体力さえあれば歩いていけますが、かなりハードですね。往復5時間前後という感じでしょうか?

でもナショナルパークのエンドオフロードやカラパナからも蒸気は見えるかもしれません。赤い溶岩が海に流れているのが見えるかどうかは角度的に微妙かもしれません。歩かない人は双眼鏡、望遠鏡などを用意するといいかもしれません。肉眼ではかなり遠いですから。

山の斜面のサーフェイスフローも夜ならば見えるのではないでしょうか。

HVOのリンク貼っておきます。

Hawaiian Volcano Observatory

場所は

MAP

詳細はまた近日ご報告します。明日ツアーが無ければ偵察に行ってきます。

Aloha~!

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2011年11月 2日 (水)

アイナヌイアドベンチャーズ キラウエア火山近況報告

2011年の1月にカラパナの溶岩流が停止し陸路からの赤い溶岩見学ができなくなって以来、やきもきしている方も多いのではないでしょうか。

メインのマグマ溜まり、イーストリフトゾーンへの溶岩の供給は止まっていないのですが、なかなか誰でも見える場所に来てくれません。

火山になじみのない方には、何がどうなっているのかさっぱりわからないという方も多いと思いますので、大雑把に簡単にキラウエア火山のシステムをご説明します。

キラウエアカルデラの下の巨大なマグマ溜まり供給されたマグマは、マグマ溜まりを壊し東にマグマの通路、イーストリフトゾーンを作っています。その長さは海の中まで130kmにも及ぶ長大なものです。その熱がプナの地熱発電に使われたり、カポホ周辺の温泉になったりします。メインの火口からやく20kmのプウオオ噴火口は1983年の1月から噴火が始まり、現在まで28年以上にわたり噴火し続けています。

その28年間は決して安定したものではなく、幾度となく大きな変化をしてきました。粘り気の無いハワイの溶岩は、度々地面を割り同じ火口または周辺の違う場所から溶岩を出してきました。その大きな変化だけでも61回にもなります。出る場所が変わる度に溶岩の流れも変わり見学に大きな影響を及ぼしてきました。

ここ最近だけでも、地下のマグマの道となるリフトゾーンの一部が崩れ、流れが閉塞されプウオオ噴火口にマグマが供給されなくなり、圧力が下がり溶岩が止まり、火口底が支えを失い80mも崩落したり、閉塞場所の手前では逆に圧力が上がり、地面を膨らませ地割れを起し、割れ目噴火を起こしたりしました。

再び地下の閉塞部が崩れ、流れが開通しプウオオに溶岩が供給され、崩れた火口内に溶岩の池ができ、その池はどんどん深くなり、ついには火口縁を超えあふれ出し、地表に新しい溶岩の流れができたり、噴石丘山腹が浸透圧と溶岩の重みで一部が崩壊し新しい噴出口ができたりと、数え上げればきりが無いほどです。

その度に流れは固まったり、新しい流れになったりを繰り返し、結果的に山を降りてきません。ではメインの火口キラウエアカルデラはどうなっているのでしょう? カルデラ内のハレマウマウ火口でも大きな変化が起きました。2008年2月からハレマウマウ火口周辺のガスの濃度が上昇しついにクレーターリムドライブの南側が閉鎖になりました。その後3月はじめにハレマウマウ火口壁面から大量の火山ガスが噴出し、皆を驚かせました。

そしてとうとう3/19に実に84年ぶりに水蒸気爆発が起きました。ハレマウマウ火口壁面に直径30mの穴が開き大量の火山ガスを出すようになりました。何度も爆発、崩落を繰り返し今では直径150mを超えました。ハレマウマウの変化を写真で紹介しておきます。

まずは2008年1月のハレマウマウ。黄色い硫黄のベントの左側の岩が崩れている場所のさらに左の画面左ギリギリの壁面から、後に水蒸気爆破とを起こします。爆発後は硫黄のベントからの噴出は逆になくなっているように見えます。写真をクリックすると大きくなります。まだ駐車場には車もいますね。
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3/13 大量のガスが噴出している写真。展望台は完全に煙の中に消えています。二酸化硫の噴出量は以前のほぼ10倍まで上昇しました。
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3/19日に歴史的な水蒸気爆発が起きました。ガスのために展望台は立ち入り禁止でしたし、夜中の2時過ぎの爆発だった事もあり、けが人はゼロでした。霧の中での爆発だったため監視カメラにも写っていませんでしたが、計測機器のおかげで爆発時刻がわかりました。直径約30mの穴が開きました。展望台は火山礫や火山弾で大きく壊れました。写真は4/6のものです。
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4/7の夜の写真です。昼間は見えない溶岩の光で照らされた噴煙。
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その後何度も爆発崩落を繰り返し、穴はどんどん大きくなって行きます。上の写真は壁面に穴ができた感じですが、後に穴は火口底にまで迫ってきました。写真は4/21です。
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8/20には内部崩落による火山灰の大量噴出に出くわしました。この時にはハレマウマウ火口に設置してある地震計の針が大きく振れました。この時点はもう穴は火口底にまで食い込み大きくなっています。
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2009年1/18の写真では直径は120mにもなっています。
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2011年10/28の写真ですが、直径は150mを超えています。この穴の中に余裕でフットボールフィールドが入ってしまいます。岩たちは車よりも大きいものがたくさんあります。この煙の下80m~120m付近で溶岩湖が上下しています。溶岩に照らされた噴煙が闇の中でうごめく姿は一見の価値ありです。
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ちょっと写真の画角が違うの大きさの比較が難しいかもしれません。ちょっとこれからツアーなのでご勘弁を。

このように変化に富んだキラウエアは何度来ても違った表情を見せてくれますので、皆さんもぜひ何度も足を運んで、ディープなキラウエアを堪能してください。長いツアーですので、詳しく、わかり易く火山をレクチャーします。知れば知るほど面白いので、ぜひ遊びに来てくださいね。お子さんの休みの自由研究にもお役に立ちますよ。帰国後も質問があればメールでお答えします。

現在は赤い溶岩が流れているのは、運がよければヘリで見ることが可能です。陸路からはほぼ絶望的な状態です。しかし、ハレマウマウが赤くなるのを見るだけでも価値があります。また、火山は急変する事もありますので、また変化があればこの場を借りてご報告します。では、Aloha~!

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